動物用タナベゾールの特徴
オルトジクロロベンゼン※、クレゾール※の2種類の主成分からなる合剤(通称:オルソ剤)です
※農水省家畜伝染病予防法 指定薬剤成分
ハエの幼虫や、鶏コクシジウムオーシストに効力のあるの消毒剤です。

畜・鶏糞、敷布などの有機物が混入しても効力が持続する踏込槽消毒に適した消毒剤です。
踏込槽での動物用タナベゾールの殺菌力及びその効力持続性を確認するため、有機物(鶏糞)存在下における同剤
及び他社消毒剤中の菌数の変化を経時的に調べました
(試験実施機関:㈱京都動物検査センター)
使用した消毒剤 | ① オルソ剤(動物用タナベゾール) ② 複合塩素系消毒剤 ③ 塩素系消毒剤 ④ 逆性石鹸の4種類 |
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方法 | 各消毒液に鶏糞摩砕液※を所定の菌数になるように添加。各消毒液の最終希釈倍率は消毒液の希釈範囲の中で最も低い希釈倍数(消毒液は最も濃くなる)に調製。繰り返しの消毒効果を見るために24時間毎に鶏糞摩砕液を追加し細菌数を測定し、6日間の菌数推移を調べました。 ※鶏糞摩砕液とは、井戸水、鶏糞及び敷料の混合物をホモジナイザーで塊がなくなるまで磨砕したもの |
結果 | ![]() タナベゾール30倍希釈液では6日目まで毎日減少率99%以上の持続的な殺菌効果が認められた。 他の消毒剤においては、複合塩素系消毒剤100倍希釈液で4日目以降、塩素系消毒剤300倍希釈液で3日目以降に殺菌力が低下し、減少率99%未満となり、逆性石鹸500倍希釈液においては1日目の時点で既に減少率は99%未満となり、持続的な消毒効果は見られなかった。 |
動物用タナベゾールを用いた消毒プログラム一例
畜舎、鶏舎の除糞・清掃
- オールアウト後直ちに残餌や糞などの有機物を確実に除去します。
- 取り外せる器具類は、できるだけ別の場所にて洗浄、消毒を実施します。
- ポイント
- 残餌、糞、敷きわら等の有機物の残留はレベルの高い汚染であり、感染源となります。高レベルの汚染は、洗浄や消毒作業での効率を低下させるので確実の除去しましょう。
畜舎、鶏舎の水洗・乾燥
- 高圧洗浄機などにより残留糞、埃を徹底的に洗い流します。(水洗の前日に水を床面に散布すると、比較的汚れを落としやすくなる。)
- 水洗後、よく乾燥させます。
器具類の洗浄・消毒
- あらかじめ器具類に付着している汚れを落とし、動物用タナベゾール希釈液(30~100倍希釈)に浸漬します。(浸漬時間は長いほうが、より効力が得られる。)
- 浸漬後よく水で洗い流し、よく乾燥させます。
畜舎、鶏舎の消毒、乾燥(1回目)
- 畜舎、鶏舎の床面、壁および畜舎、鶏舎の周辺に動物用タナベゾール希釈液(100~200倍希釈)を適量(1L/㎡程度)散布します。
- 散布後、十分に乾燥させます。
- ポイント
- 消毒効果を発揮させるためには病原体に消毒液を接触させることが必要です。適切な濃度で適量の消毒剤をまんべんなく散布しましょう。
器具類の搬入
- 出入り口に踏込み槽[動物用タナベゾール希釈液(30~100倍希釈)]を用意します。
- 洗浄、消毒後の器具類を搬入します。
- ポイント
- 搬入時より新たな菌の侵入を阻止する必要があります。踏込み槽は忘れずに用意をしましょう。
畜舎、鶏舎の消毒、乾燥(2回目)
- 出入り口に踏込み槽[動物用タナベゾール希釈液(30~100倍希釈)]を用意します。
- 逆性石鹸希釈液を適量(1L/㎡程度)散布します。
- 噴霧後は家畜、家禽搬入まで立入りを禁止します。
動物用タナベゾール製品情報
動物用タナベゾール
※本剤を水で希釈し、次の用量で使用します。
成分 | 本品100g中 オルトジクロロベンゼン … 75g クレゾール … 7g その他 溶剤、乳化剤 |
用法・容量剤型 |
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効能・効果 | ① 畜・鶏舎の消毒 ② 踏込槽の消毒 ③ 鶏コクシジウムオーシストの消毒 ④ ハエ幼虫(ウジ)の駆除 |
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ご使用上の注意 |
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